1度洗い替え修理された桐の和棚を再びよみがえらせました。
1度洗い替え修理された桐の和棚を再びよみがえらせました。お引き取りに伺った時はこのようなひどい状態でした。
薬品で適当に洗い替えされた桐の製品はこのような状態になります。その桐の和棚を金具を外した後、お湯で杢目に沿って洗ってこのきたない塗装を取り天日や屋内で乾かして和棚の生地を丁寧に手直しします。何十日もかかって生地をなおしてから、砥粉仕上げをさせていただくとこのように蘇らせることができました。
まるで同じ桐の和棚とは思われないと思います。これが私どもの洗い替え修理です。是非私どもの技術を比較写真で比べていただければ幸いです。
引き戸の傷も痛んだ箇所も全くわからないように手直しさせていただいています。
引手の金具も今回金消し色にメッキ直しさせていただきました。
どうしたらこんな汚い仕上げになるのか理解できません。
同業者とは思えない粗悪な出来栄えの和棚を直すのはとても苦労します。
天板もこのような状態でございました。
まるで新しい和棚に見えると思います。開き戸もこのように勝手に膨らんでくるような感じでした。
戸の調節自体も出来ていません。
開き戸にはかわいい蒔絵があしらわれていました。
昔の金具はとても趣きのある金具が付けられています。昔のまま取付ていただいていたのがよかったです。
簡単な金具に交換されていないのが不幸中の幸いでした。
私どもの桐の伝統工芸士の技術を感じていただければ嬉しいです。
今回もこのように綺麗になおす機会を与えていただけて本当にありがとうございます。
いい蒔絵入りのいい和棚をなおす事ができました。
こういう蒔絵入りのいい和棚は日本の宝物の工芸品です。それをこんな汚くていい加減な仕事をする洗い替え業者が存在しているのも本当に腹立たしく思います。
私どもで今回再びなおさせていただけたら以前の状態とは全く見違えるようで、お客様も大変喜んでいただきました。
このように日本にはまだまだいい品物が残されていますが、ほとんどの方は古くて汚いから処分されているのが現状です。
とても悲しい事でございます。
こうしてなおさせていただくことで、和家具の良さをあらためて感じていただけます。
桐のたんす(桐の製品)はとてもSDGsで、サスティナブルな品物です。
どうか多くの日本人がこの良さや文化に気づいていただく事を切に願います。
古い桐箪笥の修理やご相談は是非、田中家具製作所までお気軽にご連絡ください。
お客様のご期待に添えるようなお仕事をさせていただきます。
この度もご依頼ありがとうございました。