大阪府のT様 からご依頼いただいた紫檀の和家具の洗い替え修理ができました。
大阪府のT様 からご依頼いただいた紫檀の和家具の洗い替え修理ができました。先日ご紹介させていただきました洗い替え納品事例と同じお客様からのご依頼でした。
T様のご実家に桐箪笥を取りに伺った際になんといい紫檀の和家具が置いておられたたので、この箪笥も是非洗い替え修理させてくださいとお願いした和箪笥です。
洗い替え前はこんな状態でございました。
そう言えば紫檀の和箪笥の洗い替え修理は今まで洗い替え修理の納品事例ではご紹介させていただいてなかったかもしれません、失礼いたしました。
桐箪笥を代表する和箪笥という昔の日本から続いている箪笥は紫檀や黒檀、鉄刀木や楢や花梨や欅などの材質で出来た和箪笥も綺麗に洗い替え修理する事ができるのです。
洋家具は洗い替え修理が難しいですが和家具はこのように蘇らせる事ができます。完成後のお写真と見比べてください。
新品のような紫檀の和家具に蘇らせることができます。
古い箪笥を捨てる日本人が多くいますが、価値のある和家具は次の時代に引き継いで欲しいといつも願っています。
現在主流になっている洋家具とは和家具は全く違う家具なのです。その事を知ってられる人がいなくなっています。
知られたら洋家具は売れなくなるからです。
背板のモミの板もかなり傷んでて割れていました。どうしてもモミの材料は桐材に比べて硬くて柔軟性に欠けるので、気候や気温の変化に対応できないので、このように割れてしまいます。
今回、国産の良質な桐の板に背板をすべて交換させていただきました。杢目の緻密さ(細かい年輪の間隔)がいい桐材の証明でございます。
また中心部分のモクの杢目(とんがった)があるのがいい昔から桐箪笥の条件なんです。(桐のとんがった杢目は中心部分なので、柔らかくて柔軟性にとんでいてとても大切な杢目になりますですから昔からいい箪笥には必ずこの中心部分のとんがった杢目を使用するのです。縦ばかりの杢目ではだめなのです。)
このようなお仕事も出来るのが私どもの洗い替え修理の特徴でございます。桐材に交換させていただくことで将来的には割れにくい丈夫な紫檀の箪笥になりました。
古い和家具の箪笥は先人の日本の家具職人が作った日本の宝物なのです。その家具を私どもが引き継いで手直しさせていただいています。
この紫檀の和家具の金具は残念ながらメッキ直しが出来ない素材の金具の為、デザインが似た感じの金具に交換させていただきました。
表面が汚くてカビが付いている箪笥でも和家具は私どもならこんなに綺麗に修復することができます。
この事を是非知っていただきたいのです。
この側面写真をご覧いただくとかなり傷んでいたことがお分かりいただけますね。
桐箪笥以外でも日本の昔から作られた和家具は修理再生が出来ます。蘇らせた紫檀の和家具を、
ご依頼いただきましたT様のお部屋にこのように置かせていただきました。
素敵です。
とても古い紫檀の箪笥とは誰もわからないと思います。
お母様やお婆様の持ってられた昔の箪笥は本当に価値のある家具なのです。
今販売されている家具とは全く品質が異なります。私どもは日本の和家具をなんとか残したいので、まだこの仕事を続けていますが、若い方々がこの事にだれも感心を持っていただけなくては、工房の継続も難しくなってきました。とても悲しい時代になりつつあります。
今回ご依頼いただきましたT様本当にありがとうございました。掲載事例が遅れて申し訳ございませんでしたが、修復出来る機会を与えていただけて本当に嬉しく思っています。どうぞ大切に後世に残して欲しい紫檀の引出し箪笥です。ありがとうございました。
田中さまのプログは久し振りに拝見致しました。ますますの内容で、修復事例も含めて多数観てしまいました。画像化も照明、アングル、比較写真と丁寧なので観やすくて良かったです。
桐以外の材で作られた家具の修復もされてるのはすばらしいです❗️桐と硬木では使う道具にも気を使うと思いますし、木材もストックされてるのはさすがです。
田中さまのホームページ、勉強になります、ありがとうございます。