工房だより

箪笥職人が工房からお届けします

  • 昨日の11月11日、日曜日
    きしわだ産業フェア2018
    に出店してきました。

    毎年11月に開催されるこの行事
    きしわだの商工業者や団体が集まって
    きしわだ浪切ホールでPRを行うイベントです。

    田中家具製作所のブース

    桐たんすと桐箱、桐小物も展示しました。

    大阪泉州桐たんすの良さの宣伝や
    古くなった桐たんすの洗い替えの御相談を頂きました。

    こちらは大阪泉州桐箪笥組合のブース

    毎年恒例、桐箱、桐花台の製作体験コーナーです。

    職人の丁寧な指導で簡単に
    桐箱、花台をもって帰れるとあって、
    毎年、お子さんから大人まで、
    たくさんの体験希望があります。

    きのうは一日で40人以上の体験がありました。

    年は日程が他の売り出しやイベントと重なり
    職人の数も手薄でてんてこ舞いの一日でした。

     

     

  • こんにちは。
    今回の工房だよりは、


    桐たんす作りを支える道具達~
    ケビキ~です。
    漢字で書くと罫引き、毛引きでしょうか?

    現物はこんな形をしています。

    本体と棹から出来ていて、十の字の形。
    そして棹に刃がついていて、
    その棹を動かすことによって刃の位置も変わります。

     

    本体を材料にあてて、手前に引くと材に対して平行な線が引けます。
    組手のホゾを作る時や厚みの基準をマークしておく時などに使用します。

    刃はとても鋭利に研いであるので、精密な線が引けます。
    組手加工のような精密な作業には欠かせません

    このケビキ線にノミの刃を入れていきます。

    また、このケビキは 割る という使い方もあります。

    裏表両方からケビキ刃を入れていけば、

    厚み1センチ位までの材ならパリッと割るように
    切断することもできます。

    そして、このケビキという道具
    市販もされてますが、

    こだわりの桐たんす工房では、ケビキは職人の手作り。
    ちびった(使わなくなった)鉋(かんな)の台を使用した
    自作の道具です。

    一般的にケビキは筋ケビキ、割りケビキに分けられますが、
    うちに伝わってきているケビキは割りケビキ
    本体も大型でしっかりしていて、刃も大きく出ています。

    このケビキは父親の代から使用してるもの。
    父が作ったのか、それとも父も誰かから譲り受けたものなのか?
    70年?80年?かなり年季が入ってます。

    私も数年前にこだわりのケビキを自作しました。
    こだわりの くさび のないタイプ。

    思いのほか上手く出来たので製作年月を入れてます。

    平成の時代もあと少し。
    昭和の道具にも平成の道具にも
    次の時代も頑張ってもらいましょう。

    こだわりの道具に囲まれて、今日も明日も
    こだわりの桐たんす作りに励みます!!

    桐たんす作りを支える道具達 ~ケビキ編~ でした。

  • こんにちは工房だよりです。

    先日の台風21号、怖かったですね。
    ここ岸和田の桐箪笥工房も被害がありました。

    桐の木を立てかけている ダテ の倒壊。


    物置小屋の屋根が飛ぶ被害

    飛来物による窓ガラスの破損

    工房スレート屋根の破損

    などがありました。

    工房屋根のスレートは葺き替えてもらわないといけないので
    とりあえず、ブルーシートで応急処置です。

    と言っても大阪泉州一帯で同じような被害…。

    屋根の工事業者もガラス屋さんもなかなか手が回らないようす。

    まずは、自分たちでできることは自分たちで応急処置です。


    雨が降ると工場内に雨漏りも発生。
    小さな穴やヒビが屋根に開いています。

    コーキングやテープで補修です。

    今のところこれで大丈夫。

    ダテの修理というか新調もほぼ完了です。

    岸和田の桐箪笥工房、台風21号の被害がありましたが、
    ボチボチですが平常に戻ってきております。

     

  • 工房だより、職人の粟田です。


    日本の職人の足元と言えば。

    やはりぞうりに足袋(たび)

    この写真は約40年前に撮影されたもの。
    私の父、粟田秀男ですね。

    ぞうりは写っていませんが、やはり足袋を履いています。

    そう、ここ田中家具製作所でも昔から足袋に草履を履いた職人さんが多かったものです。

    仕事が終わったらアテバン(作業台)の上に足袋を脱ぎ捨てて帰る。
    そんな光景も思い出します。
    そう、なぜか足袋は毎日持って帰って洗濯しない。
    父が仕事から帰ってくると足が非常に臭かったのも思い出します。

    特にこの時期の足のにおいは秀逸で…、家族で大騒ぎしたものです。

    当然、私も自然にこのスタイル

    ぞうりはサンダルに。
    足袋はソックス足袋に。

    にお
    いは一切いたしません。

    こちらは木地職人、岩本さんの足元

    今日は何とも涼しげな

    これから海にでも行きそうなスタイル!

    普段はちゃんとソックス足袋を履いています。

     

    こちら仕上げ職人 木村さんの足元

    いてました!

    伝統の足袋スタイル!!
    5枚こはぜの白足袋!!



    そこにサンダル?のようなウレタン地に

    何やら紐でぐるぐると!?

    木村さんに聞くと ”ワラーチ“という今、ランナーに注目されている

    自作できるランニングサンダルで
    元々は、メキシコの先住民族が履いていた物、とのこと。

    さすが!!休日はランニングを楽しんでいる、元大工方の木村さん

    この新旧のコーディネートにはまいりました。

    それでは、なぜ今も昔もこのサンダルスタイルがいいのかご説明。

    それはタンス作りの中で、足で桐材を押さえるという場面が多いからです。

     

    ヒモをまくときに足で押さえる。

    長い桐材を削る時に足で押さえる

    足で、いや、足の指で小さな材を押さえてのこぎりを使う。

    このようないろいろなシーンがありまして、

     

    靴のまま、サンダルのまま桐材を踏むと当然汚れたり、

    傷がついたりする恐れがあります。

    よって、サーッと脱ぎ着しやすいサンダル履きがいいのです。
    靴だと鉋くずや木くずなどのゴミが靴の中にたまってしまいますし、

    サンダルだとそんなことも気にしなくていい訳です。

    よって、伝統の桐たんす作りには、今でも草履に足袋スタイル
    改め、サンダルにソックス足袋スタイルがいいんです!!

    こだわりの桐箪笥職人
    昨今職人足元事情でした。

  • こんにちは。職人の粟田です!
    今回の工房だよりは
    桐箪笥作りを支える道具達
    鑿編です。
    鑿!のみと読みます。

    コチラが現在私の使っているノミ。

    それぞれ刃の幅が違います。
    刃幅1寸(30㎜)から1分(3㎜)まで合計7本
    23年前、先代社長に一寸(イッスン)と6分(ロクブ)の2本のノミを買ってもらったのがはじまり。

    ノミは木に穴を掘るための道具。
    掘りたい穴もさまざま…。

    一本づつ、一本づつ買い足していきました。
    このラインナップに落ち着いたのは15年くらい前でしょうか。

    ほとんどが兵庫県三木市で作られたノミです。

    鍛冶屋さんの銘もいろいろ
    正繁 高芝 黒田 大内
    どれもその鍛冶職人の銘入り。プライドを感じますね。

    私のこだわりはノミの形。
    刃の甲の部分が山形になっている。

    山形、三角形になってるのわかりますよね。

    しのぎのみ、うめきのみと呼ばれる種類なんです。

    大阪泉州桐箪笥と言えばやはりこちらのアリ組

    このアリ組にはこだわりの鑿、が最適なんです。

    そう、アリ組も三角だからノミも三角。

    写真のように三角の端同士が干渉しない。


    埋め木のみでない場合は
    自分でノミの端っこを加工することもあります ↑

    当然、切れ味も大切。
    桐は非常に柔らかいので刃物が切れていないと
    木の繊維がつぶれてしまう。

    特にホゾを抜くときは必ず刃を研ぎます。

    長年使っていくと
    鉛筆が短くなってのと同じ要領で

    ノミも当然短くなっていきます。

    写真のようにだんだんと。
    へっていく事を
    職人言葉でちびって行くと言います。
    一番右の鑿はもう使っていません。

    私、職人歴23年、
    ちびらした鑿はまだこの一本だけ
    使わないけど捨てれないものです…。

    これは名人、藤原さんの残していった鑿…。

    この道60年…。

    何か語り掛けてくるような道具です。

    これも捨てられません。

    はて?私は
    あと何本鑿をちびらせるんかな…?

    桐箪笥作りを支える道具達
    こだわりの鑿のご紹介でした。

  • ~桐箪笥作りを支える道具達~
    本日ご紹介するのはこれ!

    際鉋!キワかんな!! です。
    どんな鉋かと言いますと。

    かゆい所に手が届くような鉋(かんな)なのです。

    先ずはこちらが普通の鉋。

    我々職人の呼び方では大きさや、調子によって
    スンパチ、スンロク。アラシコ、チュウシコ、シアゲ。
    などと何とも難解な?呼び名で呼ばれておりますが…。

    普通の鉋は平面を削るのはお手の物、なんですが、
    刃の両端が鉋の木の台に覆われているため

    削れないところが発生する場合があります。

    それはこのような段差!のあるところ。

    そう、こんな時登場するのが、
    まさに段差や障害物のキワを削ることができる鉋が
    キワ鉋なのです。

    またそのキワのキワを削りたいときに登場する
    シャクリ鉋というのも登場します。

    シャクリ鉋。
    先人たちの知恵の結晶のようなたたずまい。

    いろんな場面場面で助けられています。

    まさに、かゆい所に手が届く、
    キワ鉋、シャクリ鉋のご紹介。

    いろんな道具達に支えられ桐箪笥が造られているのです。

     

     

  • こんにちは。

    工房だよりです。

    右から
    作った者のプレート。
    真ん中が伝統的工芸品の証紙。
    一番左が初音のゴールドラベル。
    私が、うちの会社が保証します!
    みたいな、責任や誇りの表れですね。

    伝統的工芸品証紙の表示は平成元年に大阪泉州桐箪笥が
    伝統的工芸品に指定されて以降に行われている事ですが、
    初音のゴールドラベルはおそらく40年近く貼り続けているのではないでしょうか?

    製造元、または販売店の表示は昔から行われていたようで…。
    いま工房に持ち込まれ修理再生されている
    100年前に作られたタンスにも張られています。

    婚礼調度品一式、松山箪笥店
    左から読んでくださいね。

    図柄も鶴亀に若松、何ともおめでたい図柄。
    たんすその物の信用はもちろん大阪商人の宣伝活動と相まって広まっていったようです。

    私、これを見るのも、古い箪笥を修理再生するときの楽しみの一つにしていまして、
    実は、写真を撮ってコレクションしています。
    一部ですが、公開しましょう!

    まずはは古いと思われるものから
    たんす 長持ち 嫁入り道具 播磨屋こと、松村太兵衛

    時代が若くなって電話番号付きもあります。
    船場の1709番!
    住所も上記松山箪笥店と同じく久太郎町 どぶ池筋
    たんす屋が多かった地域です。

    続いては前田タンスと読めますね。
    こちらは心斎橋付近でしょうか八幡筋とあります。
    こちらもまだ電話番号が4桁!

    次は皆さんご存知、高島屋さん。
    ですが…。

    大阪長堀橋 高島屋呉服店家具部とあります。
    高島屋と言えば難波なんですが…。
    歴史を感じますねぇ。

    奈良は大和高田の河合商店というお店
    こちらは取扱商品が時代を感じます。
    タンス長持ちから火鉢まで!

    京都もございます

    京都の老舗家具店 宮崎さん
    左から読んでくださいね!

    同じく京都夷川、奥田さん

    地元、岸和田もありました。
    らんかん橋の西安さん 現在は西安人形さんですが、
    昔はたんすも扱われていたようですね。

    最後は40年くらい前の松山箪笥店
    この頃にはお店は南堀江に移られていました。

    私たちにとっても懐かしいシールです…。

    現在も続いているお店、もう無くなっているお店、
    100年以上前から皆さん、プライドをかけて
    一生懸命製作し販売し
    関西大阪のええ箪笥を伝承して来てくれたんやなぁ。
    と、シールを見つけるたびに思うのです。

  • こんにちは!
    2017年最後の工房だより
    職人の粟田です。

    突然ですが、
    12月20日私の父が亡くなりました。
    父は私に桐箪笥作りを教えてくれた人。

    この道50年だろうが、60年だろうが
    決しておごることなく、毎日真面目に
    コツコツと。
    「職人は一生見習い」を貫きました。

    また今年は、大ベテラン藤原さんも体調を崩されるなど、
    私自身、深く、重いものをかみしめています…。

    ちちんぷいぷい

    一棹一棹の積み重ね。
    経験から熟練。
    先代、先輩職人の築き上げてくれた礎の
    上に立って仕事ができている。

    しかし、伝統とは革新し続けるもの。
    さぁ、前を向き進みましょう。

    お客様のご注文、ご依頼あっての工房であり。
    職人であります。

    今年もたくさん削らせて頂き
    ありがとうございました。

    今年も伝統の技を使用させていただき
    ありがとうございました。

    今年もたくさんの美しい桐箪笥を作らせていただき
    ありがとうございました。

    来年もよろしくお願いします!

     

  • こんにちは。
    職人の粟田です。
    11月2日、3日と東京に行ってきました!
    というのも、
    ただ今、東京にて
    第34回伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会

    が東京駅周辺施設で開催されています。

    その全国大会参加と会場の設営のためです。

    日本の美の象徴、富士山

    奇麗でした。

    池袋にむかい、式典です。
    東京都知事の挨拶です。

    伝統的工芸品産業振興議員連盟会長
    伊吹文明氏挨拶

    そのあと各産地の功労者などの表彰がありました。

    続いて、日本伝統工芸士会の総会となりました。

    そのあとのディスカッション
    「10年後の伝統工芸士を考える」

    非常に面白くも深い、勉強になるものでした。

    13時30分から17時30分までずっと座りっぱなし
    で疲れました。
    が、夜は日本伝統工芸士会の懇親会です。

    いつもは地方の温泉旅館で開催されることが多いので
    ご当地の和食が多いのですが、今回は洋食でした。

    私のテーブルには多摩織、東京銀器、江戸木目込み人形
    京人形の職人さんと一緒になり楽しくお話を聞かせていただきました。

    次の日

    会場の設営は午後からだったので、午前中は他の会場を見学です。

    江戸の街が再現されていました。

    町屋しつらえの再現

    籠屋さんもいてました。

    午後からやっと桐たんすの搬入です。


    なんやかんやで夕方までかかりました。
    私はこれにて帰阪。

    東京国際フォーラム ホールB7
    工房からは田中美志樹専務と若手の南里君
    がいてますので是非ご来場ください。

    取り急ぎ
    第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会のご報告でした。

  • こんにちは。
    工房だよりです。

    さて今回は、

    逆光で写りが悪いですが、

    初公開!
    こだわりの桐たんす工房のランチタイム。
    昔事務所だったところにテーブルを置いて
    若手が集うランチルーム。

    職人のランチはさまざま。
    家に帰って食べる職人
    そのまま自分の仕事スペースで食べる職人

    食べるものもさまざま
    愛妻弁当。
    自作弁当。
    コンビニ弁当。

    そこに新星現れました。
    その名もジョイフルランチ!

    それは一枚のFAXが始まり。
    よく事務所に流れてくる営業のFAX。
    企業様向け、日替わり宅配弁当ジョイフルランチ
    初めての方、1週間無料キャンペーン!!
    ような内容だったと思います。

    が、専務の目に止まり、
    「こんなん来たわー!」
    「試してみー!」とのこと。

    まあ、1週間したら「いなん!」
    って言うたらええわてな感じて早速お試し。

    ごはんとおかず別箱です。

    しかもお味噌汁付き。

    ボリュームOK!

    味OK!!

    これで、お値段なんと380円!!!

    即、継続契約いたしました。
    かれこれ半年以上たちます。

    月初めにメニューも届きます。
    いろいろ企画などもあって飽きません。

    毎日、塩分量やカロリーの計算もされてて、
    野菜がキッチリ取れると若い者にも好評。

    まさに、ジョイフルランチ!
    美味しい食事に会話もはずむ!?

    こだわりの桐たんす工房の
    ランチタイムのご紹介でした。

     

     

     

  • こんにちは。
    工房だよりです。

    早いものでもう7月。
    梅雨真っただ中…。

    今日は、梅雨の晴れ間
    不快指数MAX

    桐たんす工房にっとっては湿度が高くなると
    仕事もしづらくなり、いやな時期。

    扇風機がフル回転。

    会社の扇風機だけでは飽き足らず。
    職人一人ひとりが自前で思い思いの
    扇風機をお持ち込み。

    自分に風を送るための扇風機
    外気を取り込む扇風機
    ホコリを外に出すための扇風機
    はたまたホコリをあっちに飛ばす扇風機


    役割はさまざま...。

    いったい何台あるんやろ?
    そして、
    梅雨が明けるとやってくるのが
    夏本番。気温の上昇。

    今年は猛暑の予感?
    工房の温度計は早くも34度をさしています。

    さぁ!今年の夏も頑張って乗り越えましょ!

     

     

  • こんにちは。
    工房だよりです。
    春ですね。

    大阪泉州岸和田、こだわりの桐たんす工房
    今日も桐たんす完成いたしました!


    全長2メートル42センチ。

    1メートル23センチのたんすが2棹並んでいます。
    これが置けるリビングルーム、あこがれてしまいます。
    こだわりのポイントがこれ

    天板の木目を合わせる。

    いつものたんすのように組手のホゾが見えてません。
    そう。隠しアリホゾ組手で組上げられています。

    木地の状態です。

    仕上げる前ですね。


    ピシーっと!いい仕事してますねぇ!(自画自賛)

    天板と胴板の接合部分。
    ぱくっと口を開けると…。


    見えますか?

    もう一回、下からのぞいて、

     

    見えました? ホゾが。
    角度を変えて。

     

     


    隠れているホゾ。
    中から見えてきましたね。

    隠しアリホゾ組。
    伝統の技、機械では出来ません。
    とても手間がかかります。

    今回の工房だよりは
    隠れている部分を見てもらいたくて、
    こだわりの技を逆再生でお送りしました。

     

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