桐箪笥の洗い修理の納品事例 岸和田市のH様からのご依頼で焼桐に仕上げました。
今年もわたしどもの桐たんすに対する愛情込めた洗い修理をご紹介させていただきます。久しぶりに昨年お近くからご連絡をいただきました。
岸和田市のH様からのご依頼で焼桐仕上げで修理させていただきました。
初めてご自宅に伺って桐たんすの状態を見てお見積りをさせていただきます。
かなりの傷み具合です。
状態は悪くて、打痕や割れや欠けてる箇所が沢山ありました。正直いって修理する日数がかなりかかります。この様な桐箪笥はお見積りをしますが、修理に日にちがかかりすぎると会社的には赤字になる事もあります。
この桐箪笥をお見積りさせていただき、後日あらためていただきにあがりました。
修理前の工房での写真です。
この桐箪笥が私どもの職人の手で洗い修理させていたくとこの様に甦らす事ができます。今回はとの粉仕上げではなく、H様の要望で焼桐仕上げで仕上げさせていただきました。ご覧ください。
この様に美しく甦らせる事ができるのが、私どもの伝承技術です。
同じ桐箪笥とは思えないでしょう。
この状態でよく捨てずに残してくれてましたね。
手直しに相当な時間と技術を要しました。
これだけの比較写真と出来栄えの拡大写真を掲載できる工房は他にはないと
思います。
沢山の同業者さんも私どもの事例をご覧になられますが、どうかこのぐらいちゃんと桐箪笥を治してあげてください。
パテなどでごまかさず、丁寧に生地から桐の職人が手直しをしないとこう綺麗には治せません
割れや打痕も生地から手直しできるのが私ども田中家具製作所の洗い替え修理です。
この技術を求めて全国から修理依頼がございます。
背板のもみの板もこの様に修理前は割れてガタガタになっていました。
今回は背板も桐に変更させていただきました。
引戸の内部も修理前はこの様な状態でしたが、
丁寧に修理させていただくとこのようになります。
美しく甦らせるので、桐たんすも喜んでくれているように思います。
これが私どもの桐箪笥の洗い修理です。
焼桐に仕上げるのは生地がきちんと手直しできないと仕上がりが汚くなります。
金具も使えるものはすべて汚れをとってから再び再メッキをかけてこの様に以前のデザインを守るようにするのが私どもの流儀です。簡単な新しい金具に取り替える方が簡単に作業が行えますが、私どもはそれを選びません。
よく同業者は、古い金具がダメになっていたので、新しいものに変更しましたと簡単にいいますが、手間暇をかける事がないので、その方が楽なだけなのです。
こうして比較写真をご覧いただくとすごくよく分かっていただけると思います。
重ねの割れていた部分も全く分からなくなってるでしょう。
私どもの職人の思いを伝えたいのです。
これだけ丁寧に直す工房は無いでしょう。
それがどうしたと言われれば、それまでですが。
この技術を大切に今まで続けている工房がある事を少しでも知っていただきたいのです。
引出しの底板の割れている部分もこの様に入れ木をして手直しさせていただいてます。
これだけ傷んでいる桐箪笥でも田中家具製作所なら治せない桐箪笥はありません。
この様に焼桐の仕上げで仕上げるのもまたいいでしょう。
古くて傷んでいる桐箪笥を捨てないでください。桐箪笥はどうにでもお使いいただけるように手直しができるのです。(今 売られている新しい桐箪笥は桐のシートが張られていて手直しが出来ないものが沢山売られていますご注意を!)
この度もご依頼をいただけてまた1棹 桐箪笥を甦らせてあげる事ができました。本当に良かったです。H様も凄く喜んでいただきました。
この技術を伝承する事は年々難しくなってきますが、今年もご依頼を裏切らないようにこつこつとお仕事をさせていただきます。